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中国、香港の条例改正譲らず=米の「干渉」に警戒強める

2019-06-12 18:53

【北京時事】香港で拘束された容疑者の中国本土移送を可能にする「逃亡犯条例」改正に反対する大規模な抗議運動が香港で再び発生した12日、中国政府は条例改正を譲らない従来の方針を繰り返した。ただ、米国が香港の反対派を支持する「内政干渉」には神経をとがらせる。混乱が長引けば、香港問題が米中の新たな火種となって、難航する貿易交渉に影響を与えかねないためだ。
中国外務省の耿爽・副報道局長は12日の記者会見で、「中央政府は断固として香港の条例改正を支持する」と強調。中国が軍を香港周辺に集結させているとの一部情報を「フェイクニュースだ」と退ける一方、ペロシ米下院議長が香港の反対派支持を表明したことには「米国関係者の無責任な間違った言論に強烈な不満と反対を表明する」と反発した。
中国国内では反対運動に関する報道は原則禁じられ、中国版ツイッター「微博」でも、「香港加油(頑張れ)」「香港散歩(デモの隠語)」などのキーワードが検索できなくなった。香港支援の動きが本土で広がることを恐れているのは確かだ。
一方で、共産党機関紙・人民日報系の環球時報英語版は、12日付の1面で「外国勢力、特に米国の強力な影響なしに、反対派はこんな暴力的な事件を起こせない」と主張する専門家の見方を伝え、米国をけん制した。
中国が米国の反応に神経質になるのは「一国二制度」を前提に制裁関税を適用しないなど香港を経済・貿易面で特別扱いしている政策の見直し論が米議会で浮上していることがある。米国が香港政策を見直せば、「二制度」を最大限に利用してきた中国経済に打撃は必至だ。
今月下旬に大阪で開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議では、習近平国家主席がトランプ米大統領と席を並べる。中国は米中首脳会談の有無について依然確認を避けているが、「米国は貿易戦争で、香港をゲームのチップにしようとしている」(環球時報社説)と、貿易協議に波及することも警戒している。
[時事通信社]

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