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恐怖心が「妨害行為」助長か=トランプ氏、特別検察官任命で―米政権疑惑

2019-04-19 16:54

【ワシントン時事】18日公表された米政権のロシア疑惑に関する捜査報告書では、トランプ大統領がモラー特別検察官の捜査に恐怖を覚え、司法妨害が疑われる数々の行為に及んだ構図が浮かび上がった。
2017年5月17日、トランプ氏が解任したコミー前連邦捜査局(FBI)長官の後任を面接している最中のこと。セッションズ司法長官(当時)は、ローゼンスタイン司法副長官から特別検察官にモラー氏を任命したと知らされ、トランプ氏に報告した。
「これで私の大統領の地位は終わりだ。くそっ」。トランプ氏は天を仰いだ。捜査から自分を守れなかったセッションズ氏に対しても「何でこんなことになるんだ」とののしった。
その後、トランプ氏の捜査への妨害行為に拍車が掛かる。翌6月には、モラー氏は利益相反に当たり、解任すべきだとマクガーン法律顧問(当時)に指示。「(モラー氏を任命した)ローゼンスタインに電話しろ。終わったら私に知らせろ」と命じた。
トランプ氏は当初から「ロシアとの共謀はない」と自信を示しており、恐怖心を抱いたのは、ロシアとの関係が露見するのを恐れたためではなさそうだ。トランプ氏は徹底した捜査によって、「選挙運動や大統領個人の行為」が暴かれ、犯罪が成立すると懸念していたと報告書は分析した。
民主党は司法妨害疑惑に関し、報告書が「憂慮すべき証拠を示している」(ナドラー下院司法委員長)として攻勢を続ける構え。発端の共謀疑惑で「証拠不十分」との捜査結果を勝ち取ったトランプ氏は、自らまいた種で追及を受ける皮肉な結果を招いた。
[時事通信社]

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