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与党、参院選へ不安=首相求心力に影響も―衆院2補選

2019-04-21 22:47

衆院2補選をいずれも落とした与党は、夏の参院選へ不安を強めている。失言による閣僚らの辞任が相次ぎ、12年前に辞任ドミノで参院選に惨敗した第1次安倍政権の再来を警戒する向きも多い。長期政権の「緩み」が指摘される中、安倍晋三首相の求心力が揺らぐ可能性もある。
自民党の二階俊博幹事長は21日夜、党本部で記者団に、参院選への影響について「多少なりともあるだろうが、即、政権の成否が問われるとは思わない」と強調。公明党の斉藤鉄夫幹事長は「与党への国民の叱責だ。自公結束して参院選勝利へ頑張りたい」と語った。
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設が最大の争点となった沖縄3区は、自民党の劣勢が早くから伝えられていた。2敗を避けたかった同党は、「弔い合戦」の大阪12区は勝算があるとみて、首相や甘利明選対委員長ら政権幹部を投入したが、実を結ばなかった。
今月に入り、塚田一郎前国土交通副大臣と桜田義孝前五輪担当相が失言で辞任。2007年は、今年と同じく統一地方選と参院選が続く「亥(い)年」で、閣僚の不祥事が続いた末に参院選で惨敗、第1次政権は2カ月後に退陣した。
2補選の投票前には、首相側近の萩生田光一自民党幹事長代行が消費税増税先送りと衆院解散の可能性に言及。補選と参院選に向けて党内を引き締める狙いがあったようで、危機感の裏返しと言える。
沖縄3区で野党統一候補に敗れたことに関し、自民党若手からは、参院選を左右する改選数1の選挙区で「与野党対決の構図になれば厳しい」との声が上がった。
一方、今回の補選は「特殊事情」があったとして、影響は限定的との声も出ている。沖縄は辺野古移設に対する有権者の抵抗が根強く、大阪は先の大阪府知事・市長のダブル選に地域政党「大阪維新の会」が勝利し、補選でも「余熱があった」(自民党関係者)。党幹部は「極めて特殊な2補選だから、全国には波及しない」と語った。
今後の政治日程も、与党に有利に働くとの見方がある。首相は22日から欧米を歴訪。27日からの10連休中には皇位継承、「令和」への改元が控える。ある閣僚経験者は「一時的に嫌な雰囲気になっても、連休明けにはみんな忘れている」と楽観的な見通しを示した。
[時事通信社]

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