特集


「もう一度会いたい」=遺族ら祈り深く―阪神大震災24年・神戸

2019-01-17 11:12

もう一度、会いたい―。神戸市中央区の東遊園地で17日開かれた阪神大震災の追悼の集いでは、多くの人が犠牲者に手を合わせた。「あの日」から24年。早朝の暗闇に揺らぐ灯籠の火を前に、遺族らは静かに目を閉じ、亡き人に思いをはせた。
岡山県赤磐市の野上宏子さん(92)は、震災で亡くした母森岡のぶさん=当時(96)=を思い、「ごめんよ」と語り掛けた。昔かたぎで、何をしてもかなわない自慢の母。今でも「もっと話したかった」と悔やむ。
仕事が忙しく、生前もなかなか会えなかった。最後の思い出は、震災前年の8月、孫を連れて神戸市長田区の実家に帰省した時。水族館へ行きたがる孫に「もうちょっとおばあちゃんと話をさせてよ」とせがむのぶさんが、かわいらしかった。野上さんは「会えなくていつも後悔しているけれど、今は向こうで喜んでいてくれたら」と話した。
札幌市のパート女性(56)は、神戸市中央区に住む友人の女性=当時(30)=を亡くした。好きな歌手のコンサートで偶然知り合い、意気投合。毎月のように飲みに行く仲で、「一緒にいて、ともかく楽しかった」と振り返る。
自身は兵庫県尼崎市で被災し、昨年は札幌の自宅で北海道地震にも見舞われた。当時の経験がよぎり、「忘れないようにしないと」と訪れた集い。女性は、亡き友に「もう一度会いたい。ずっと友達だよ」と語り掛けた。
NPO法人「チームふくしま」で東日本大震災の復興支援に携わる福島市の半田真仁さん(41)は、初めて集いに参加。「こうして思い出すことが大事だと思った。神戸での取り組みを東北で生かしていきたい」と力を込めた。
[時事通信社]

その他 特集記事