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レーダー照射

日韓首脳会談、見送り論=大阪G20、関係改善兆しなく

2019-04-15 18:01

6月に大阪市で開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議が迫る中、日本政府内で会議に合わせた日韓首脳会談を見送るべきだとの声が強まっている。韓国政府が元徴用工訴訟をめぐる「国際法違反の状態」(日本政府)を是正せず、日韓関係の悪化に歯止めがかからないためだ。
菅義偉官房長官は15日の記者会見で、安倍晋三首相と韓国の文在寅大統領の会談について「何ら決まっていない」と述べ、現時点では白紙だと強調した。しかし、外務省幹部は「今、首脳会談はできない。そういう状況ではない」と断言した。
首相は6月28、29日の会議に合わせ、米中ロ各国首脳と個別に会談し、G20議長国として他の参加国の首脳ともできる限り会談する方向で調整している。だが、日韓関係は元徴用工訴訟の問題でこじれており、「文氏とは話せるムードではない」(日本政府高官)のが実情だ。
元徴用工訴訟では昨年10月以降、日本企業に賠償を命じる判決が相次いで確定。韓国政府が是正措置を取らない中、日本政府は対抗措置も辞さない構えを見せており、展開次第では日韓間で制裁の応酬に発展する恐れが出ている。
11日には韓国政府による日本産水産物の禁輸をめぐり、世界貿易機関(WTO)上級委員会が日本政府に逆転敗訴の判断を出し、日韓間に新たな火種をまいた。日本政府内には韓国側による自衛隊機への火器管制レーダー照射や日韓慰安婦合意に基づく財団解散をめぐる反発も根強い。
ただ、日本政府内も会談見送り一色ではない。北朝鮮と対峙(たいじ)する上では日米韓の連携が望ましいからだ。外務省幹部の一人は「韓国との対話の重要性は変わらない。まだ時間はある」と述べ、韓国側がG20首脳会議までに何らかの譲歩を示すことに期待を示した。
[時事通信社]

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