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執行時期、慎重に検討=拘置所移送、「下地作り」か―オウム死刑囚・法務省

2018-07-06 18:26

オウム真理教の元代表松本智津夫死刑囚(63)ら元幹部13人の執行時期や順番について、法務省は2019年の天皇陛下の退位、20年の東京五輪・パラリンピック開催と続く国家的行事への影響も含め慎重に検討してきた。
関係者が「執行を見据えた下地作りでは」とみる動きは17年に始まっていた。法務省は同年7月、慣例上の不文律を破り、再審請求中の死刑囚の刑を18年ぶりに執行。松本死刑囚は4回目の請求中だったが、同省は請求が執行の妨げにならないことを示した。
執行が現実味を帯びたのは、元信者高橋克也受刑者(60)の上告が棄却された18年1月だ。共犯者の公判が続いている死刑囚は、公判に証人出廷する可能性が残り、執行しにくい環境にある。一連のオウム裁判が終結し、13人にその可能性は消えた。
法務省は3月14日から2日間かけ、東京拘置所に収容していた13人のうち、7人を広島や福岡など5カ所の拘置所に移送した。矯正局は「同一の施設に収容するのは負担が大きい」などと説明したが、一つの拘置所で1日に執行できる人数は2〜3人に限られ、一斉執行を視野に入れた準備との見方が出ていた。
死刑制度のある国は世界的に少数派だ。執行のたびに死刑廃止を求める国際団体から批判の声が上がり、日弁連も廃止を宣言している。だが、法務省は執行の事実を公表し始めた1998年以降で、1日当たり最多となる7人の刑を執行した。
7人を選んだ理由について、ある法務省幹部は「重要性や関与事案、関与の度合いで決めた。松本死刑囚はもちろんだった」と語った。
[時事通信社]

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