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「ペットと避難」広がる=飼い主に癒やし、トラブル回避も―岡山・倉敷、西日本豪雨

2018-07-28 05:50

西日本豪雨で大きな被害を受けた岡山県で、被災した住民がペットと一緒に生活できる避難所が増えている。家族同様のペットと過ごすことが心の支えになるほか、動物が苦手な避難者と分けることで、無用なトラブルを避ける狙いもある。
豪雨に見舞われた6日、同県総社市のスポーツセンター「きびじアリーナ」にペットを連れて避難した住民がいた。現場の職員らは隣のサブアリーナにブルーシートを敷き、ペットも一緒に受け入れた。10日夕には、市役所西庁舎3階の会議室をペット同伴の避難所にした。
市の担当者は「避難所のマニュアルにはペットは屋外と書かれていたが、臨機応変さが大切」と話す。犬や鳥を飼ったことがある片岡聡一市長は「ペットは家族。犬や猫と一緒にいれば悲しい、寂しいことも忘れる」と語った。
総社市に隣接する真備町地区が甚大な被害を受けた倉敷市も、21日から市立穂井田小学校(同市玉島陶)の体育館にペット同伴の住民用の避難所を開設した。獣医師と保健所職員が毎日、様子を見に訪れる。
総社市役所から穂井田小に、愛犬コロロンと移った真備町有井のアルバイト山江克正さん(61)は「熊本地震の時は泣く泣くペットと離れた人がいたと聞く。私は一緒に来られて良かった。癒やされる」と話した。
18歳のシーズー犬と移ってきた年配の女性は、別の小学校に避難していたが「周りに気を使わなければならず、肩身が狭かった」。ようやくペットと過ごせる穂井田小に来たが、感染症の恐れがあるとして、愛犬は他の施設に移された。女性は「犬が話し相手だった。一緒に過ごせず寂しい」とこぼした。
倉敷市はペット同伴避難所について「人とペットの結び付きが強くなり、暮らしやすさを考えた」と説明。動物アレルギーがあったり、衛生面や臭いが気になったりする人と分けることで、集団生活のトラブルを減らすことができるという。
[時事通信社]

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